ルブランから見た外国

日本

あまり直接的な関りはないのですけれども、
ルパンは空手だか柔道をを習ってるんですね。
「これが日本の空手というものだ!」などと
宣言するシーンもあり。
「ウデヒシギ」という技名まで明らかにしているところを見ると、
多少はルブランも詳しかったのでしょうか、
その一文の為だけに俄か勉強したのでしょうか?

もとはといえばルパンの父、テオフラフト・ルパンが
日本の柔道とかボクシングとか、その手のものの先生だった、
というのが、『カリオストロ伯爵夫人』によって明らかになっていますし、
『獄中のルパン』に拠れば、「まだジュウドウが知られていなかったころに、
パリでこの日本の闘技を教えたのもアルセーヌ・ルパンらしい」のです。

しかし、空手の技名まで出している割には、
19世紀末、フランスの上流社会でモンテスキュー伯らがもてはやし、
少なくない絵画に書き込まれた日本美術は片鱗もその姿を見せません。
安藤広重、葛飾北斎、或いは壷や花瓶、袱紗などは、
一時はフランス社交界の人々を魅了し、そのサロンのあちこちに見られたものです。
余りに流行した為に、後には凡俗となってしまったその為か、
或いはそちらはルブランの趣味には合わなかったのでしょうか。
或いは、盗品リストに加わるほどには値段がつかなかったのでしょうか。

まあ、それでもすこしばかりルパンが日本びいきしていたなんて、
ちょっと嬉しくなってしまうのがファン心理というものでしょう。
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