『どすこい(仮)』全編を通じて鍵になっているのは、「忠臣蔵」「相撲取り」「作家生活」。
ところで、「相撲取り」については、京極堂のシリーズでも結構言及されているんですよね。
ここでまず、京極堂シリーズその他における相撲取りへの言及、
ひいては『どすこい(仮)』とその他の作品の相関関係を取り上げよう……と、思ったのですがやめちゃいました。
だって、考えてみてくださいよう。京極堂シリーズのすごくシリアスな場面で、
このシーン書きながら同時に『どすこい(仮)』の馬鹿話の構想練っていたかも知れない、なんて……考えたく、ないです。
知らない振りをするが花、ということです。
とはいえ、このサイトは基本的にはそういう事を検証してみようというもの。
だから京極夏彦に野暮だなあ、といわれそうなのを承知でちょっとだけ、関連性など検証してみましょう。


『四十七人の力士』で特に注目するとしたらやっぱり「宇兵衛」。
うへえ、といわれたらやっぱり京極ファンとしては鳥口を思い出さずにはいられないじゃあないですか。というのは穿ち過ぎ?
まあでもそう思うのは宇兵衛の名前だけが根拠というわけでもないのです。
『すべてがデブになる』にでてくる寺坂という編集者。彼の悪食ぶりもまた、鳥口を思い出させる一因になってます。
まあ雑誌記者と編集者じゃあちょっと違うかもしれませんが。

また、『四十七人の力士』はもっとも忠臣蔵色が強く出ていますが、
『ウロボロスの基礎理論』では、京極版四谷怪談である『嗤う伊右衛門』と同時期に
、その裏で京極版忠臣蔵を書き始めたのがこの作品を書いた理由じゃあないか、なんてことが書いてある。
まあ登場人物の台詞としてかかれているんですが、その台詞を考えたのが京極夏彦本人である以上、告白ともとれます。
ああ。嗤う伊右衛門なんて、京極堂シリーズよりずうっとシリアスなのに。
あの話を書きながら『どすこい(仮)』書いてみようかなあ、なんて考えていたのでしょうか。
まあシリアス書いてたからこそ、たまにはギャグを書いてみたくなったのかも知れないですけど。


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